12月は1年の中でも最も広告効果が高く、様々な広告、キャンペーンによって売り上げを伸ばしやすい時期です。
しかし、黙っていてもお客様が来るのに集客に力を入れるべきなのかわからなかったり、忙しすぎて必ずやったほうがいいことを忘れていないか不安になることもありますよね。
ぜひ取り入れていただきたい基本の考え方としては、
12月は集客に全力で取り組み、忙しい中でも丁寧な接客をしてリピートを高める!
という姿勢で挑むことが大切です。
なぜなら、12月にどれだけご新規様を獲得し売上を伸ばせるか、そして、そこで得たお客様にどうやってもう一度来てもらうかという点を考え抜くことで、1月中旬からの閑散期の売上を底上げし、結果として年間での売上を大きく伸ばすことができるからです!
そこで今回は、
- 12月の集客・運営で必ずやるべきこと
- 大量の予約の取り扱い方
- 広告の活用方法
- リピート戦略
についてお伝えします!
この記事を読んでいただければ、12月の繁忙期の集客を年間を通した長いスパンの売上上昇につなげることができるようになります。
最後に、12月のイベントやキーワードをまとめていますのでご活用ください!
12月の集客でやるべきこと!記念日確認・繁忙期マニュアル作成・1月からの閑散期の準備で売上を伸ばす
カレンダーでイベントや記念日・祝日を確認すればキャンペーンの内容とタイミングが決まる
これは12月に限ったことではありませんが、カレンダーで記念日や祝日を確認することでキャンペーンのアイディア出しや適切な広告出稿のタイミングを把握することができます。
特に12月に関しては大きなイベントが目白押しです。
1日が大きな売り上げにつながる日も少なくないので、必ず確認してアイディアをまとめておきましょう。
可能であれば11月中までに終わらせておきたい作業です。
繁忙期用マニュアルを用意して席の回転率を上げる
特に飲食店では12月の席の回転率が年間の売上に大きく響きます。
繁忙期は予約が多く、できるだけ回転率を上げていきたいところ。
料理やドリンクの提供ペースを早めたり、お客様に時間差で入店してもらったり、待たせる時間を減らすためにもいつもと違う動きが必要になるはずです。
詳細なマニュアルを用意して、スタッフに早く慣れてもらえるように工夫しましょう。
1月後半からの閑散期の準備をして、売上の底上げをする
繁忙期の忙しさで頭がいっぱいになっていると、ついつい1月~2月の閑散期のことを忘れがちです。
繁忙期のお客様を”捌く”という意識になってしまえば、お客様の満足度が下がり、リピート率も下がってしまいます。
閑散期に入ってから広告を回しても遅く、取り返しがつきません。
そうなる前に、どんなに忙しくても丁寧に接客し、1月から使えるクーポンをお渡しして、次の予約を取って…閑散期に向けてやることは多いですね!
以下で繁忙期におけるリピート戦略について解説しているのでそちらもご確認いただきながら、12月中に準備をしておきましょう。
予約の取り扱いに注意!キャンセル防止策が稼働率と売上の低下から守ってくれる
連絡先を聞いて確実性を高め、前日連絡でロスを防ぐ
12月は予約が大量に入るじきなので、予約管理が売上に大きく響きます。
特に”ドタキャン”が招くロスは、原価・人件費・機会損失の3重苦。
それを防ぐためにも、最低限連絡先を聞いておきましょう。
たまに嘘の連絡先を掴まされる場合もあるので、連絡先を聞いたらその場で、
「それでは、予約の空き情報を確認してすぐに折り返します。1分ほどでご連絡いたしますので少々お待ちください」
という流れに持ち込めば、確実な連絡先を得ることができます。
予約1週間前、3日前、前日には必ず確認の連絡を入れて、ドタキャンを防ぎましょう。
予約管理の基本は、連絡先の確認と1週間前からの予約チェック!
「キャンセル期限」と「キャンセル料金」を決めてドタキャンを防ぐ
キャンセルができる期限と、期限を過ぎた場合のキャンセルにかかる料金を決めることでドタキャンを防ぐことができます。
正直なところ、キャンセル料金を回収することは困難です。
しかし、設定をすることでキャンセル希望のお客様の対応が楽になります。
- 早期にキャンセル連絡をしてくれるようになる
- キャンセル期限を過ぎたお客様は確認の電話に出ない
早めに連絡をいただければ、次のお客様予約に対応ができるのでありがたいですよね。
また、キャンセル期限を過ぎたお客様のほとんどは確認の電話に出ません(笑)
必ず1週間前に一度連絡をして、出ないようなら3日ほど確認を入れて、最終的には予約取り消しの旨を留守番電話やSMSでお伝えしましょう。
入店時間を少しずつずらし、席の時間制限を設けて回転率を上げる
回転数を上げたい場合にはお客様の入店時間を少しずつずらしましょう。
お客様の待機時間は、そのまま席に滞在する時間を伸ばすことにつながります。
飲食店の場合、着席から注文・料理提供までがスムーズするため、5~10分程度ずらすだけでもお客様が待つ時間を削減できます。
また、予約を受ける際には必ず時間制限を設けるようにしましょう。
「お客様が落ち着けない」という場合もありお店によって対応は変わりますが、1月からの閑散期を考慮して最適な選択を取ってください。
広告を活用して繁忙期の売上を伸ばすことで1年の総売上を高める
広告に力を入れるなら12月!閑散期よりも繁忙期に無理をした方が年間売上が伸びる
1月の閑散期に入ってから売り上げをキープさせようと広告を使う場合がありますが、多くの場合間違いです。
そもそも需要が少ないから閑散期。広告への反応率は著しく下がります。
逆に、飲食店の場合だと12月に「忘年会」という言葉は無視したくてもできないお客様がたくさんいます。
12月と1月では広告の効果がまったく違うということがわかるはずです。
だから、12月に広告に力を入れて、運営側も忙しくなるとは思いますがちょっと無理をしてでも新規のお客様数を増やす方が売上が伸びやすいです。
さらに、どんなに忙しくても丁寧に接客して1月からのリピートが発生することを目標にすれば、閑散期の売上も底上げされ、効果の低い広告を無理やり回す必要が無くなります。
12月に広告を回して、ご新規様のリピートで閑散期を乗り切るのがベスト!
WEB広告の「エリア&時間指定」で近くにいるお客様をピンポイントで集客できる
Google広告などのWEB広告を利用したことはありますか?
あなたの事業に関する広告を、
- エリア
- 表示される時間
- 性別
- 年令
- 収入
などで分けて、狙ったお客様にだけ表示させることができる、とんでもなく効率の高い広告です。
例えば、
「金曜日の夜18:00以降、新橋駅の半径2km以内、「居酒屋」と検索した人にだけ広告を表示する」
なんてことができてしまいます!
これを利用すれば、12月ならクリスマスや忘年会シーズンに合わせた広告をピンポイントで出稿することができるので、とても集客効率が高いです。
Googleマップで「近くの〇〇」を探すお客様を獲得しよう
Googleマップにあなたのお店や事業は登録されていますか?
まずは一度、Googleマップを開き、お店の名前などで検索してみましょう。
もし表示されないのであればとてももったいないです!
例えば中華料理の場合、お客様の中には「近くの中華」とか「中華料理」というキーワードをGoogleマップに入力し検索している方が少なくなりません。
登録されていない場合は「Googleビジネスプロフィール」から必ずお店を登録しておきましょう。
12月はご新規様の宝庫!徹底的なリピート戦略で年間売上が2~3倍になる
はじめて来店するお客様をリピーターにするために、忙しくても丁寧な接客を心がける
繁忙期の接客に力を入れることで年間の売上が2倍・3倍と好転します。
理由はリピートです。
失客率を半分にすると売上がどう変化するかご存じでしょうか?
2倍です。
細かい計算は省きますが、例えばリピート率を60%から80%に上げた場合、失客率は40%から20%に減少していますよね。
そうなれば、一人のお客様が生涯あなたのお店で使う金額が、もとが5万円だとすると10万円に増えます。
ざっくり言えば、1人のお客様を獲得するためにかけられる広告費が5万円増えるか、利益が5万円増える、ということになります。
しかも、失客が少なければ毎月の新規を獲得しなければいけない人数も少なくなります。
12月はご新規様の宝庫。とにかく接客に力を入れていきましょう!
LINEの登録やSNSのフォローで特典・割引をしてリストを増やす
LINEやSNSに登録してもらうことを”リスト化”と呼びます。「顧客リスト」のリストですね。
お客様にいつでもキャンペーンや予約情報をお伝えできる状態は、本当に強いです。
来店頻度を上げたり、リピートするはずじゃなかったお客様ですら再来店してくれる可能性が出てきます。
リストはお店の資産です!
12月の忙しい期間に、しっかりリスト数を増やしてお店の売上の土台を作りたいですね。
SNSへの投稿で特典・割引をして拡散を狙いご新規様を獲得する
友達からの紹介や、知り合いからのおすすめほど強い広告はありません。口コミですね。
X(Twitter)やインスタグラムで拡散してもらうことができれば、口コミと同じような効果を得ることができます。
特典や割引を用意して、ある程度高めのコストを支払ってでもSNSへの投稿をしてもらいたいところ。
特に年末は、ボーナスやイベントの大きさも相まって、派手な投稿をしたいという欲求があります。
お客様に楽しんでいただくことも含めてSNSへの投稿を促す戦略を立てておきましょう。
アンケート回答で特典・割引をしてサービスクオリティーを上げる
文句を言うお客様を「うるさい客」と思っていませんか?
細かいクレームを出してくれるお客様ほどありがたい人はいません!
クレーマーとは、一般的な人なら見過ごすようなちょっとした”嫌な部分”を、あからさまに大声で叫んでくれる。
とても役に立つ存在です。
それを合法的に(?)やってもらえるのがアンケートです。
アンケートの内容によっては耳が痛い、めんどうくさい、そんな気持ちがわくかもしれませんが、それを改善していくことでリピート率は確実に上がっていきます。
特典や割引などの制度を取り入れてでもアンケートがもらえるような工夫をしていきましょう。
※クレーマーの言いなりになる必要はありません。スタッフの時間を奪いすぎたり、他のお客様に迷惑をかけるなどがあれば別途対応していきましょう
1月から使えるクーポンをプレゼントして再来店の理由を作る
クーポンは再来店する理由づくりとして効果を発揮します。
特に12月が終われば1月・2月と閑散期です。
閑散期は広告を出しても効果が薄いので、12月中に再度来てもらえるような仕掛けをたくさん用意すべきです。
クーポンをお渡しし、1月から使えるという期限を設けることで閑散期のリピートにつながります。
次の来店がずっと先になってしまう場合は、クーポンを取っておいてもらえるように内容を豪華にすると効果が高くなります。
3月・4月にある歓送迎会用のコース紹介や予約を促しリピート率を上げる
春は歓送迎会やお花見などの季節で、再度予約が入りやすくなります。
お客様が「宴会の用意をしよう」と思った時にあなたのお店を思い出すことができるかどうかがポイントです。
12月にご来店した際に春用のポップをトイレや廊下、席に貼りだすことで、春の予約につながる可能性があります。
上でお伝えしたLINEやSNS登録も合わせて、あなたの事業の存在を覚えていてもらえるようにしましょう。
すべてはコートのお預かりから。当たり前で基本的な接客がリピートにつながる
いろいろ戦略をお話してきましたが、最も大事なことは”コートのお預かり”をしているかどうかです。
もちろんお店によってやるべきかどうかは変わってきますので、それだけお客様の接客に力をいれているか、という意味です。
「売る」という意識を「買ってもらう」に変え、「信頼させる」を「信用してもらう」に変えることでお客様はお店や事業に対して親近感や安心感をもって接してくれるようになります。
戦略一辺倒になってしまうと、お客様は「がめついな」と感じてしまうでしょう。
短期的な見返りの無い、暖かいサービスを盛り込むことを忘れないようにしたいですね!
12月の重要イベント&キーワードを使って売上を伸ばそう
ここからは集客やキャンペーンに使えるキーワード一覧です。
アイデア出しにご利用ください!
その他の12月に使える集客キーワード
ブリ、かぼちゃ、ゆずなどの食材
クリスマス
忘年会・新年会
ボーナス
お歳暮
おせち
冬休み
大晦日
お年玉
福袋
年賀状
使い捨てカイロ
鍋料理
冬限定ドリンク
カウントダウン
12月は運営側の強化、広告集客強化、リピート強化で年間売上を底上げしよう
結局ここまでの話をまとめると、
長期的な固定客をどれだけ増やせるか
にポイントがあります。
12月は特に忙しい時期なのでお客様を”捌く”という意識になりがちですが、それでは短期的にどれだけ利益が上がってもリピーターが増えず、いつまでも集客に頭を悩ませることになります。
サービスクオリティーを上げて、とにかくリピーターが増える土台を用意してから集客をすることで、どんどん集客に必要なコストが下がっていきます。
また、12月は広告使わなくても席が埋まるので広告はいらないという考え方もできますが、その場合は回転率を上げる工夫をしてでもさらに広告で集客をしていくべきです。
閑散期は広告効率が落ちるので、その分をリピートさせるつもりで12月に集客しましょう!